個人クリニックを開業している肝臓専門医はきわめて少ないのが現状ですが、当内科では、通院でC型慢性肝炎に対するインターフェロン治療を行っています。
慎重に経過を観察しながら、慢性肝炎・肝硬変の進行を遅らせるため、そのつど適切な対症療法を行います。
慢性肝炎の治療
- C型肝炎:C型肝炎治療が大きく変わりました。内服治療のみで90%以上治癒します。今までインターフェロンの治療では、年齢や副作用などで治療できなかった人でも治療できます。ジェノタイプ2型の方は今治療できるソバルディを、1型の方は9月に出るハーボニーが出るのを待って下さい。治療期間は3ヶ月です。いずれも医療費助成の対象で、所得により月1〜2万円で治療できます。肝臓専門医に相談してください。まずはお電話で相談して頂いて結構です。
吉田内科クリニック:
- C型慢性肝炎の治療:現在インターフェロン(IFN)、リバビリン併用が主流で、セロタイプ1型で50%、2型で90%が治癒しています。投与も週1回で副反応も少なく、入院の必要もありません。最近は土曜日に治療に来られる方が増えています。
IFN以外でも患者さんの状況でウルソや強ミノなどを選択しています。また、大学病院や総合病院でIFN治療中で治療経過、副反応について質問に来られる患者さんやIFNを勧められているが、治療するか迷っていたり、十分な説明が無く心配したりされてセカンドオピニオンとして相談される方も増えています。心配な方は是非相談して下さい。
- B型慢性肝炎:数年前より核酸アナログ製剤(ラミブジン、エンテカカビル)により肝炎の沈静化に成功している。長期の内服や治療開始時期など問題も多い。十分な説明を行い治療している。
- その他:監視棒、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH、ナッシュ)、PBC、AIHなどの治療も行っています。
肝臓について
肝臓は、人体の中でも非常に多くの機能を持ちます。様々な代謝機能や、解毒作用、アンモニアを尿素へ変えたり、血糖値の調整にも深く関わっています。
自覚症状など
肝臓は再生能力が高いなどの理由で、障害が起こったときにも自覚症状がでるまでに時間がかかります。自覚症状が出る頃には非常に悪化していることもあります。
ですから、年に一度は定期検査を受けることをお勧めします。
肝炎、肝硬変、肝癌について
上の図のように、B型・C型ウィルス性肝炎を発症後、およそ30年ほどかかって慢性肝炎、肝硬変に至り、肝癌に至ります。
ですから、いかに肝癌の発病を抑えていくかが重要になります。
きつい治療で生活の質が落ちるようなことがないよう、いかに肝癌の発病を抑えるか。あるいは、発病の可能性が高い方にはインターフェロン治療を用いたりし、ほか、適切な対処療法を行っていく。
当内科では、このようなことを患者さんと十分に話し合い、二人三脚で治療を勧めていくことをかかりつけ医の使命と考えています。
検査について
腹部超音波検査をいたします。超音波を使うので、放射能のような身体に関する影響はありません。また、細かい症状まで判断することが可能です。
この検査は保険適応の検査となります。
参考記事
日刊ゲンダイ(2007年9月27日号)「首都圏実力派のクリニック」に掲載された記事もご参考下さい。
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